アートワーク設計で「インピーダンスコントロール」という物があります。
線路の特性インピーダンスをコントロールするわけですが……
まず、この「特性インピーダンス」というのが非常に説明しにくいものなんです。
ここでささっと説明するのは非常に難しい!!
ここで数式を駆使して理論をかざす気もないし、そんな元気もありません(汗;
あえて言うならば、「信号が伝わっていく速度」と考えて下さい。
この理解でもまちがっちゃいません。
配線というのはインダクタでもあり、近くのGNDとの間にはコンデンサが形成されます。
つまり、急激な電圧変化があってもインダクタが阻害して、さらにコンデンサに充電する必要があるためさらに電圧変動が阻害されます。
つまり、配線の上を電気は光の速度で駆け抜けていきません。
インダクタやコンデンサの阻害を受けてゆっくりすすんでいくんです。
(電気=光の速度と思っていると「え?」と思うかもしれませんが、これがリアルです)
ということは、配線の太さ・配線とGNDの距離といったもので、インダクタンスやコンデンサの容量は変化するので、電気の進む速度は変化するわけです。
この速度をきちんとコントロールするのが「インピーダンスコントロール」です。
これが必要なのは、特定の高速信号です。
・USB
・Ethernet
・HDMI
こんなような100MHz超え信号はだいたい全部インピーダンスコントロールが必要です。
まずこう言った信号を伝えるケーブル(USBケーブル・LANケーブル)自体が、「インピーダンスコントロール」されています。
なので、基板の上の配線も同じように「インピーダンスコントロール」します。
そうしないと、基板上でゆっくり進んでいた信号が突然ケーブルに入った途端に早くなったり、逆に遅くなったりします。
長い配線の中でこういう変化があると、そこで信号が劣化するので信号が正しく相手に伝わりません。
ということで、基板上のインピーダンスコントロールをちゃんとして、ケーブルと揃えないといけないわけです。
なんとなーくわかりましたでしょうか?
以上、小田切でした。