ダンピング抵抗とは?

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ダンピング抵抗とは信号配線に入れる抵抗のことです。

たとえばICとICをつなぐ信号線、直接繋いでもいいのに、製品の回路を見ていると抵抗が入っていたりしませんか?

そういうのがダンピング抵抗です。

 

ダンピング抵抗の役割は大きく2つあります。

 

◯波形の成形

配線にはインダクタ成分があるので、電流が流れ続けようとすることにより、

オーバーシュートなどの意図しない電圧が発生します。

配線に抵抗成分があると電流が流れにくくなるのでオーバーシュートなどが小さくなります。

ということで、オーバーシュート・アンダーシュートを減らすためにダンピング抵抗を使います。

でも、大きくすると駆動力が小さくなるので今度は波形がなまります。

 

◯静電気・活線挿抜からの保護

コネクタからICに配線される場合にその配線にダンピング抵抗を入れます。

基本的に普通のコネクタは活線挿抜(電源入れたままの抜き差し)は禁止ですが、実際にはやられることがあります。

そのときにやはり配線のインダクタ成分により、大きな電圧が瞬間的に発生します。

その電圧から保護するために抵抗を入れているわけです。

また、静電気にもきも~ち効くかも?ということで入れてあります。

(静電気に対処するには当然ちゃんとした対策部品と組み合わせます)

 

ということで、ダンピング抵抗は非常に大事です。

ダンピング抵抗が全然入っていない回路図を自分が見ると「素人かよ」と毒舌を吐きますのでご注意下さい。

とはいえ、あまり大きな抵抗を入れると波形がなまりますので、加減が大事です。

だいたい10~100Ωくらいが普通です。

実際の波形を見て問題がないことを確認しましょう。

 

以上、小田切でした。

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