レギュレータの入出力間電位差とは?(初心者向け)

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3端子レギュレータでももっと足が多いレギュレータでも、知識がない方が使おうとすると悩むことが色々あるんじゃないでしょうか。

 

「3.3V がほしいんだ」

→3.3Vのレギュレータを探します

 

「電流はちょっとしか使わないから100mAもあればいいや」

→3.3V出力で100mA以上出力できるものを探します

※本当はここで熱抵抗とか考えないといけないのですが、初心者向けなので省略。

 

「よし、この部品を使おう。ネットで1個ずつ買えるし」

と、こうなるのですが、使おうとした時に困りませんか?

 

「あれ、一体電圧いくつ入れれば良いんだろう?」

 

そうです。

最大電圧は規定されていますが、最小電圧はいくつなんでしょう?

こういう時データシートを見てもたいてい「最小電圧」みたいな書き方はされていません。

「入出力間電位差」という書き方をされています。

 

◯入出力間電位差

これは入力と出力の間に必要な電圧のことです。

例えば入出力間電位差が2Vであれば、

3.3Vを出力するのに5.3V以上の入力が必要です。

(5Vを入れると3Vしかでません)

 

ちなみにこの入出力間電位差は部品によって全然違います。

(中の構造が違うので)

入出力間電位差が2Vを超えるものから0.1V程度のものまで幅広いです。

基本的に耐圧が高いものほど入出力間電位差が大きくなってしまいます。(トレードオフです)

この入出力間電位差が1V以下のような小さいものを「LDO(Low Drop Out)」といいます。

なので、選べるのであればLDOなレギュレータを使いたいです。

LDOを使えば5Vから3.3Vを作るのは簡単ですが、2V以上の電位差が必要なレギュレータでは5Vから3.3Vを作ることが出来ません。

 

また、入出力間電位差は「電流」と「温度」で変わります。

(データシートの表紙に書いてあるのは代表値でしか無いので、それだけで判断してはいけません)

レギュレータのデータシートのグラフを一つ一つ見ていくと、どこかに「温度vs入出力間電位差」「電流vs入出力間電位差」のグラフがあるはずです。

面倒ですが、ちゃんと見たほうが良いですよ。

 

以上、小田切でした。

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