いきなり、答え。
必要
自分が最初に回路設計の仕事を始めた頃、「え~ハードウェア設計書? そんなものつくるの面倒だ~」とネガティブに思ったものです。
しかし、経験を重ねていくとすごく大事だということが分かってきました。
設計書を書くと何が良いのでしょうか。
設計書を書くと仕様が決まる
回路設計を引く時、なんとなく部品を選んでなんとなくつなぐ・・・なまじ経験があるとそれが出来てしまいます。
しかし、そのやり方は行き当たりばったりになります。
どういうコネクタがあって、どういう電源入力範囲で、静電気対策するのはしないかとか、そういったことが曖昧になります。
「とりあえず5Vを入れれば動きますよ。え、最低電圧と最高電圧? さぁ………?」
みたいな設計になります。
設計書を書くときには「入力範囲:◯V~◯V」と書かないといけません。
それを書く時にいろいろ検討するので、仕様が決まるわけです。
文書化しないといつまでの仕様はあいまいなままです。
設計書があると専門家以外とコミュニケーションできる
回路図は完全に専門家でないと読めません。
しかし、設計書は日本語なので、回路に詳しくないお客さんでもだいたいわかります。
「そうか、この製品の動作温度範囲は◯◯なのか。こういうコネクタがあるのか。メモリはこれだけあるのか。ん? うちはこういうコネクタがほしいんだけど、追加してくれる?」
「わかりました。追加しましょう」
みたいな会話ができます。
設計書がないと会話になりません。
会話ができないとお客さんが欲しいものと違うものが出来ます。
設計書があると情報が一箇所にまとまる
設計をしていくと、メモやいろんなファイルが溜まっていきます。
そしてめちゃくちゃになります。
しかし、設計書があると重要な情報は全部そこに書き加えていけばいいので、情報が散らばりません。
もちろん、設計書に書かない細かいメモやファイルは溜まっていきますが、そういったものは最悪なくなってもなんとかなる情報です。
どうしても必要な情報が一つにまとまるのはものすごい利点です。
誰かに説明するときも、「この設計書に目を通して」で全体のイメージが伝わるのですごく楽です。
と、こんな感じで、書くのは大変ですが、コミュニケーションや後のことを考えると非常に大事な文書です。
書きましょう!(使命感)
以上、小田切でした。