ICの「5Vトレラント」とは?

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ロジックICやCPUで「入力は5Vトレラントです」という記述にぶつかることが有ります。

これはなんでしょうか。

 

例えば、3.3Vで動いているロジックICの入力電圧は普通最大3.3Vです。

1.8Vで動いていれば入力電圧は1.8Vまでです。

(正確には絶対最大定格で電源電圧+0.3Vぐらいは許容されていますが)

このように、普通のICの入力電圧は電源電圧と同等です。

もし電源電圧以上の電圧を入力端子に入力すると、電流が電源に戻っていってしまいます。

つまり、3.3V電源のICの入力端子に5Vを入れると、3.3V電源に電流が流れて3.3V→約5Vまで上がってしまうわけです。

そもそも部品が壊れます。

 

ということで、3.3Vで動いているIC・CPUに5Vやそれ以上の電圧の信号を入れる場合、電圧レベルを変換する回路(レベルシフトICやトランジスタで組むなど)が必要になります。

でも、やっぱり面倒なんです。

 

ということで「5Vトレラント」というのは、「電源電圧に関わらず入力端子に5Vまで入れてOK」という設計だということです。

これは嬉しいです。

例えば、3.3Vや1.8Vといった低電圧で動いていても5Vを入れられるので、回路が非常にシンプルになります。

こんな便利な5Vトレラントですが、結構レアです。

もし使おうとしている部品が5Vトレラントだったらラッキーと思ってください。

 

以上、小田切でした。

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