オームの法則って何?
電圧と電流と抵抗値の関係を表した法則です。
それだけ聞いてもピンとこないと思いますが、実際に電気回路を設計するときには多用します。
オームの法則の回路図
オームの法則はV=IRで表されます。
「ある抵抗R[Ω]に電流I[A]が流れた時に抵抗の両端に電圧V[V]の電位差が発生する」ということです。
この1行が滅茶苦茶大事です。
この1行が理解できれば、オームの法則を縦横無尽に活用できます。
電流を計算したい時
上の回路図では抵抗R1の抵抗値は100Ωです。
この抵抗を1.5V電池に接続したとしましょう。
つまり、抵抗の両端の電位差は1.5Vです。
ということは・・・
V = IR
1.5[V] = I*100[Ω]
I = 1.5[V]/100[Ω] = 0.015[A](15mA)
という計算ができるので15mAの電流が流れるとわかります。
電圧を計算したい時
これは式通りです。
V=IRで計算できます。
ただ、普通の人が思うのは
「電流と抵抗値から電圧を計算したいときってどんなとき?」
ということです。
先程のように、抵抗に電圧をかけた時に電流を計算したいケースは想像がつくと思いますが、
「電流が分かっていて電圧がわからない」というケースは想像しにくいと思います。
これは例えば、配線抵抗の電圧降下を計算する時に使います。
例えば、1[A]の電流が流れる製品があるとして、電源からその製品の間に3mの配線があるとします。
その3mの配線の抵抗は測ってみると0.5[Ω]でした。
で、ここで注意してほしいのは、電源線はプラスとマイナスの2本があるので3mx2=6mの抵抗値を考えないといけません。
だから、配線全体の抵抗は1[Ω]です。
すると配線にオームの法則を適用すると……
V = IR = 1[A]x1[Ω] = 1[V]
なんと配線だけで1Vも電圧が落ちてしまいます。
つまり、電源が15[V]だったとしても、配線の先の製品には14[V]しか入っていかないということです。
抵抗を計算したい場合
抵抗を計算したい場合も式を変形するだけです。
R=V/I
です。
LEDの制限抵抗などを計算する時などに必要になります。
「抵抗の両端に3Vかかるときに、15mA流れるような抵抗の値はいくつだろう?」
と抵抗を選ぶ時に使用します。
以上、小田切でした!