役割
ダイオードとは基本的に「片方向だけに電流を流す部品」です。
それは何に使えるかというと・・・実はいろいろあります。
ここでざっと書き出せないぐらい。
ですが、初心者向けの基礎としてはこのぐらいの使い方を知っていればいいでしょう。
1,電源の保護
電源が入ってくる部分にダイオードを入れることで、仮に電源のプラスマイナスを逆に繋いだ場合に電流が流れなくなります。
つまり、極性を誤った時に製品が壊れるのを防ぐことができます。
2,電流を整流する
交流というのはプラスとマイナスが交互に反転します。
つまり電流が流れる向きが時間とともに変わるのです。
じゃあ、そこに例えば、端子1がプラスで端子2がマイナスのときにだけ電流が流れるようにダイオードを入れたら?
すると同じ方向にしか電流が流れません。
つまり、交流を直流に変換できるのです。
とはいえ、ダイオードだけでは電圧と電流が大きくなったり小さくなったり状態になるので、さらにコンデンサなどを使って平滑化しないといけません。
3,その他いろいろ!
DCDCコンバータで電圧変換に使用したり、
部品の保護に使ったり、
電波を扱う回路で使用したり、
初心者の方にいきなり説明してもわからない利用方法が沢山あります!
そこは他の記事を呼んで頂ければと思います。
記号
こんな記号です。
三角形に線を付けただけです。
とても簡単
そして線がない左方向の端子が「アノード」です。
右方向の端子が「カソード」です。
向き(極性)
電流はアノードからカソードには流れます。
カソードからアノードには電流が流れません。(実際はちょっと流れちゃうんですが、ほとんど流れないと思って下さい)
見ての通り記号自体が矢印みたいになっているので、矢印の向きに電流が流れると思って下さい。
非常にわかりやすい記号になっています。
あれ、それだけ?
「ダイオードは記号が矢印みたいになっていて、その向きに電流が流れるだけ……え、簡単じゃん!」
その通り簡単です。
「じゃあ、だれでも回路設計できるね」
ある程度まではOKです。
でも、これは理想的なダイオードの話です。
現実のダイオードは違います。
理想:いくらでも電流が流せる
現実:限界がある
理想:逆に電圧をかけても電流が流れない
現実:高い電圧をかけると流れてしまう。さらに、低い電圧でも少しだけ流れてしまう
理想:電力の損失はゼロ!
現実:電圧降下と言って、ダイオードが抵抗成分として働いてエネルギーの一部がダイオードで消費されてしまう
初心者の電子工作では問題にならないと思いますが、世の中に出す製品を設計するときはこういう知識がないとヒドイことになります。
これらは中級者向けの記事で書いていこうと思います。
以上、小田切でした!!