回路設計の経験が浅いメンバーしかいないプロジェクト。
発生しやすいトラブルの芽を設計段階で摘んでおくための回路設計コンサルタントです。
このサービスは、電子回路に対して十分な経験があるメンバーが居ないプロジェクト向けに提供しています。
「海外に設計と製造を委託してノイズ出まくり・ボロボロな基板を作ってしまい、しかも十分な経験があるメンバーがいないのでボロボロなこと自体を分かっていない」という状況に私自身が出くわしたことから、電子回路の専門でない方たち向けの回路コンサルサービスをはじめました。
◯コンサル想定事例
・電子回路を含んだ製品を作ることになったが、経験があるメンバーが居ない!
・唯一の経験者が、学校で電子回路を学んだだけ……(実務経験ゼロ)
・唯一の経験者が「◯◯専門」で回路全体の知識が不十分。
・専門外なのに回路図を引く羽目になったが、作った回路図が正しいかわからない!(そもそも作れない)
・専門外なので(前任者が残していった)回路図を見てもさっぱりわからない。とにかく誰かに説明して欲しい。
・回路がわからないので、設計を(海外などに)外注したが、なんかトラブルばかり……。他の設計者に一度見てもらいたい。
◯コンサル想定外
・経験◯十年の設計者が10人で挑んでも解けない問題がある。
・Ethernetの◯◯という状態において◯◯という出来事が1/1000の確率で起こる。
こういった事例はその分野専門のコンサルタントへご依頼下さい。
回路が読めない方に回路の説明をします 回路図をチェックし、問題がある部分に修正を入れます 回路図をチェックし、問題が出そうな部分について予め説明をします 過去にあったトラブル事例についてご説明します |
コンサル対象 |
・組込機器の電子回路設計開発全般
・組込CPUと周辺回路
・民生用情報機器
・業務用情報機器
・etc
・高電圧・強電系はコンサル対象外です
その設計、一千万円以上損します |
回路設計でミスをした場合の損害を簡単に試算してみましょう。 プロジェクト人数は3人として、部品手配に問題がない最も良い条件で計算します。
■試作フェーズでミスが有り、試作回数を一回増やす場合 1,実装基板が開発に上がってくる 2,デバッグを2週間行い、バグを発見 3,1週間をかけて回路図を修正し、部品表も作成し直す 4,基板修正で最低1週間 5,生板(実装していない基板)作成で1週間 6,基板への部品実装で1週間(実装ラインが運良く空いていた場合)
時間損失:1.25ヶ月 費用損失: (人件費)80万/月 × 1.25月 × 3人 + (外注費)約30万円 = 約330万円
■信頼性試験の最中に問題が発覚した場合 1,実装基板が開発に上がってくる 2,デバッグを4週間行い、バグはなし 3,信頼性試験に投入し4週間後の終了間際に発見 4,問題の解析に1~2週間 5,回路図・部品表修正で1週間 6,基板修正に一週間 7,生板(実装していない基板)作成で1週間 8,基板への部品実装で1週間(実装ラインが運良く空いていた場合)
時間損失:3.5ヶ月 費用損失: (人件費)80万/月 × 3.5月 × 3人 + (外注費)100万円以上 = 940万円以上
■市場に出てから問題が発生した場合(一台5千円・ロット数3000・不良率3割) 不良品数 = 3,000 × 0.3 = 900台
1,まず不良品を交換することになりますので、交換費用は「 5,000円 × 900台 = 450万円」 2,大きな不良で現地対応をすることになるので、5人が一週間出張するとして 現地対応費 = (交通費)3万円 × 5人 +(宿泊費)4万円 × 5人 (人件費)20万円 × 5人= 135万円 3,次の週に戻ってきてから慌てて不具合の解析を初めて、原因の突き止めと報告用のレポート作成に3週間(運が良くてもこれくらいかかります) 4,回路図・部品表修正と修正内容のレポート作成で3週間 5,基板修正に一週間 6,生板作成で1週間 7,基板への部品実装で1週間 8,基板のデバッグ&信頼性試験を超特急でやって4週間 9,生産ラインの再稼働に2週間
時間損失:4ヶ月 費用損失: (交換費用)450万 + (現地対応)135万 + (人件費)80万/月 × 4ヶ月 × 3人 + (外注費)130万円以上 = 1,270万円以上
つまり、割りと浅いケースでも300万円以上、重いケースであれば一千万円以上の損失が簡単に出るということです。 その上、小さなトラブルでも繰り返せば信頼を失いますし、初回の案件で大きなトラブルを起こせば信用は完全に失墜しますので、もう二度と依頼されることはないでしょう。
設計不良は物凄く高く付きます。
トラブルを減らすことはあなたが考える以上にものすごっっっく大切です。
トラブルは……
1,時間を損失します。そのため、本来受けられたはずの案件を受ける余裕がなくなります
2,利益を損失します。ボーナスも減るため、経営者も社員も不幸になります
3,社員のやる気を失わせます。現地対応で駆けずり回り、お客さんに怒られる、関わった全ての人のやる気が無くなります
4,社員が居なくなります。トラブルの対応は非常に疲れるため、繰り返されると辞める人が確実ん居増えていきます。トラブルが多い会社が人が居着かない会社でもあります。
5,信頼を失います。高単価のよいお客さんであるほど信頼できない会社とは付き合いません。信頼を失うと安い仕事しか受注できません。
トラブルはその時の損失だけでなく、社員の退職や信頼の失墜にも繋がるので、トラブルはなにがなんでも減らす必要があります。
これが現実ですので、トラブルを減らすことができる設計者がいない現場で働くあなたは、外部に助けを求めてでもトラブルを減らす努力が必要です。 (経験豊かな設計者がいるプロジェクトでは、あなたはこんな文章を呼んでいないはずですから) 実際に、1円もしない抵抗一つのつけ忘れで300万円以上の追加コストが掛かるのですから、トラブルを減らすためのコストはケチってはいけません。
こういったことの中の一つに、私が提供している回路設計コンサルティングサービスが有るわけです。 私の特徴はまさに「中小企業でトラブルに揉まれまくりながらあらゆる事をやらされました」という人間であるということです。 設計書作成・電源設計・CPU選定・周辺回路設計・NFCアンテナ設計・アートワーク指示・量産治具の設計・信頼性試験の実施(当時、本当に人員不足で……)・他部署との調整など、なんでもやりました。 どれも知っている人にとっては普通のことですが、普通のことについて全行程関わっています。 そのため、大抵のことをだいたい分かっている状況です。 設計者が不十分なところではこういう「だいたい全部を分かっている人間」が便利なのでこうやってコンサルを行っているわけです。 逆に「FPGA専門」「JTAG専門」といった方は他にいらっしゃいますので、そういった案件はそちらのコンサルへどうぞ。
小話:意外と居ない回路設計の何でも屋
回路設計の人員が居ない現場では、当然社員や派遣社員として回路設計の経験者を募集します。 しかし、意外と「ある程度全部が分かる」という人が居ないのです。 例えば「専門分野は詳しいけど、それ以外はよくわかりません」という人も結構いるのです。 研究開発をやっていた人であっても、実際に量産品を開発して発生したトラブルと格闘したことがないので、実務経験者から見ると「え!? こんな無防備な回路を引くの!?」と驚くような低レベルな回路を作ったりします。 ただ、どちらも経験者が見ないと、「レベルが高いのか低いのか」「分かってやっているか分からないでやっているのか」を判断できません。 素人目では「とにかく動いているんだし、いいんじゃない?」としか判断できないので、そのまま量産試作・量産へと移行していって、実際に出荷してみてからトラブルが多発して、回収したり、開発者だけでなく営業や上司まで一緒に現場まで行って対応するハメになるのです。 ということで、経験が足りないプロジェクトで「◯◯専門」というより「中小企業でトラブルに揉まれまくりながらあらゆる事をやらされました」という人のほうが役に立ちます。 でも、そういう人が足りてないんですよね。 |
FAQ |
Q.完全素人だけど大丈夫?
A.最初にどの程度の知識レベルかお聞きしますので大丈夫です。ただし、製品自体の説明はできる方がお電話頂けるようにお願い致します。
Q.どういうことを説明すればいい?
A.大まかに以下の様なことを伺います。
1、どういう製品か
2、どういう使い方をする製品か
3、その製品に繋がる物の説明
4、今はどういう状態か(試作・量産試作・量産中)
5、ハードウェア担当者の経験レベル
6、(問題がある場合)問題の内容
7、(問題がある場合)問題対応の期限
Q.図面を渡しても大丈夫?
A.案件が終わり次第、データは削除、印刷物はシュレッダーにかけます。 引き続きご相談の依頼がある場合のみ、データは案件終了まで保管します。
Q.相談したことが外にもれない?
A.特別に許可をいただくことがない限り、社名・製品名など具体的なことを外部に漏らすことはありません。
Q.検図の内容は?
A.電源・リセット・外部インターフェース・高速信号周りを中心に見ます。経験的に問題が発生しやすい場所を重点的にみます。
Q.こういった回路設計コンサルティングをやっている理由は?
A.会社をやめた後に引き合いがあったのがきっかけですが、直接の動機は「開発のトラブルに腹が立ちまくっているので片っ端から潰してやる!!」という怒りです(笑) 開発上のトラブルが嫌いすぎて、目に入ったヤバイ回路は反射的に「おい、こりゃダメだろ!」とつい叫んでしまうので、こんな仕事をしています(笑)
Q.電話相談で回路図を診てもらうことはできる?
A.一部であれば可能です。ただし、回路図を見ている時間についても料金発生します。また、回路図全体をチェックする場合は検図コースでお願いします。
Q.請求方法は?
A.月末締めで請求書を郵送します。翌月末までに銀行振込をお願いします。(個人事業のため、お手数ですが請求額の10.21%の源泉徴収をお願いしております)