もともと普通の「はんだ」には鉛が含まれています。
この「鉛ハンダ」は、溶けやすいしハンダしやすくて大変結構なものなのですが、環境保全の観点で「鉛」が問題になりました。
そのまま捨てられると鉛が土に染み込んでしまい、環境汚染の元になるからです。
ということで、鉛を含まない「鉛フリーはんだ」というものが生まれました。
今ではほとんどの製品では「鉛フリーはんだ」を使用していて、従来の「鉛ハンダ」を使用することなどほとんどありません。
(経験上、見たことありません)
電子部品も大抵「鉛フリー対応」と書かれています。
ところが、鉛フリーはんだは、扱いにくいんです。
融点が高いので、鉛ハンダより溶けにくく、鉛ハンダより高出力のこてが必要になります。
(実際やってみると「なんだこのハンダ。全然溶けないぞ」って感じます)
さらに濡れ性が悪くて、いい感じにするするっと流れてくれません。
鉛ハンダで綺麗にハンダできていた感覚で扱っても、なかなか綺麗にハンダできません。
ということで、業務で扱うなら鉛フリーを使う以外に手はないのですが、アマチュアで扱うなら正直従来の「鉛ハンダ」のほうが圧倒的に扱いやすいです。
もし、鉛フリーはんだで苦しんでいたら、鉛ハンダを買って試してみるのも手です。
以上、小田切でした。