基板のアートワークをしていると、L1層やL4層にGNDや電源のベタがたくさんできます。
ベタは大抵の場合、内層や裏面のGNDや電源にVIAを介して接続されます。
「VIAがあれば電源やGNDと接続されるんだから、何の問題もないじゃん」
と思うでしょうが、そうではありません。
電源もGNDもICの消費電流の変化により微小に電圧が変動しています。
ということは電源やGNDがアンテナに接続されてしまったら、そのアンテナから電圧の変動が電波となって周りに放射されてしまいます。
これはマズいわけです。
さて、アンテナというのはなんでしょうか。
いろいろありますが、例えば長い配線の片方を電圧変動させて片方を浮いた状態にすればモノポールアンテナになります。
これだけでアンテナなのです。
さて、ベタを一部でしかVIAでGNDや電源に接続していないとしましょう。
するとそのベタは「電圧変動があって片方が浮いた状態」になってしまいます。
そうすると、このモノポールアンテナと同じ構造になってしまうのです。
これを防ぐには「片方が浮いた状態」をなくせば良いのです。
ということで、ベタの隅にはVIAを打ってGNDやVCCと同電位にするように配慮するのです。
ということで、ベタの隅にはとにかくVIAを打ちまくりましょう。
以上、小田切でした。