回路設計する際に、「今回はこのCPUで行くからね」「このICで作って」と言われればある意味楽です。
意外と厄介なのが、縛りがほとんどない場合です。
例えば、電源です。
「DC15Vから5V,250mA以上作って」
と言われれば、レギュレータでもDCDCコンバータでも山のように該当品が見つかります。
「DC5Vラインに使う静電気対策の保護部品を選んで」
と言われれば、これも山のようにあります。
まず要求スペックがあってそれに該当する部品を選びます。
しかし、それに該当するものが3つ程度なら話は簡単ですが、数百個と出てきてしまうと……なんというか頭を抱えます。
設計者としては「最も適切だと判断した部品」を選ばないといけません。
「いいやこれで」とはなかなかいきません。
ということで、自分なりの基準をちょっと紹介したいと思います。
1,メーカー
聞いたこともなくて取引のないメーカー、中国メーカーなどはサポートが非常に心配です。
電子部品はトラブルがつきものですので、サポート・保証が信頼できない部品は出来る限り避けます。
「そのメーカーにしかない」などのやむを得ない理由がない限り、怪しいメーカーは選考外です。
2,部品サイズ
設計を開始する頃には「サイズに余裕がある基板」か「サイズに余裕がない基板」かが検討が付いています。サイズに余裕が無いときは、大きなパッケージの部品は選考外にします。
3,DIP品
DIP品とSMD品がある場合、DIP品は裏面に部品が搭載できず実装も面倒なことから、DIP品は除きます。
※強度が必要なコネクタのみDIP品を選定することもある
4,価格
ここまできたら価格です。
しかし、該当部品が多いと一つ一つ商社に見積もりを出しているとキリがありません。
DigikeyやChip1STOPでリールで買ったときの価格で相場を調べて判断します。
コスパが上位の部品のみ、正式に商社に見積もりをさせます。
5,納期
商社に実際に見積もりを出してみて、納期が異様に長い部品は避けるようにします。
こんなところでしょうか。
なにかのときの参考にどうぞ!
以上、小田切でした。