電池駆動の製品でDCDCコンバータを使うとなると、効率が非常に大事になってきます。
それだけでも結構難しい問題ですが、「スタンバイ時間が長い」となるとさらに難しくなります。
電池駆動製品の場合、スタンバイのときは数十uA程度の電力で待機することになると思います。
スタンバイ時に1mAも消費していたら、スタンバイだけですぐに電池が終わってしまいます。
しかし、「大電力の時に効率がいい」設計をすれば低負荷のときにも効率がいいとは限りません。
軽負荷時に消費電力を下げるにはいくつかの工夫が必要です。
・消費電流が小さいDCDCコントローラを選ぶ
当たり前ですが、大事です。
DCDCコンバータのコントローラICでは数mA以上の消費電流が流れるものも多く、そんなものを選んでしまったらどうにもなりません。
・場合によってはFET外付けを選択する
最近のDCDCコントローラICはほとんどFET内蔵です。
しかし、FET外付けタイプではさらに消費電流が低いタイプがあったりします。
そういうときは、めんどうではありますが、FET外付けタイプを選択するのも手です。
・発振周波数が低いものを選ぶ
FETのON/OFFが切り替わる瞬間、つまりFETが半分ONになっているような瞬間があります。
そのときにはFETの抵抗が高い状態であり、電力がFETで消費されてしまいます。
また、FETのゲートを駆動するためにも電力が消費されます。
このような理由から、FETのON/OFFが変化する回数は低いほうが効率が良くなります。
つまり、発振周波数が低いほうが効率がよくなります。
その代わりに、大きいコイル・コンデンサが必要になってしまいますので、トレードオフで判断しましょう。
以上、小田切でした。