そもそも話です。
3端子レギュレータ・LDO・DCDCコンバータ・はてはチャージポンプなど、電源を作る方法は色々あります。
でも、こう思いませんか?
「5Vが必要なら5Vを作る回路なんて作らないで最初から5Vを入れればいいのに」
実はこれは正しいのです。
例えばUSB給電で動く機器がありますよね。
USBは5V(4.5-5.25V)ですので、その電圧で動く機器であれば電源をわざわざ作る必要はありません。
が、問題は今は部品によって動作電圧がぜんぜん違うんです。
昔は、「全部の部品が5V」みたいな時代も合ったのですが、
今は「CPUのコアは1.8V、通信は3.3V、モータ制御は5V」のように部位ごとに電圧が違うのが普通です。
なんででしょうか。
電圧が高いほどエネルギーがあるので、モータを動かしたり、長い配線の通信をしたりするには向いているのです。
ですが、高速動作させると大量のエネルギーを使う上、電圧の動作幅が大きくて高速動作に向いていないのです。
ということで、高速動作させるCPUなどは必然的に1.2Vや1.8Vなどの低電圧になります。
ということで、必然的に複数の電圧が必要になり、それぞれの電源を生成する必要があるのです。
今でも低速回路では「全部5V」あるいは「全部3.3V」の場合がありますので、そういう場合は外からその電圧を入れてしまえば基板の中で電源を作る必要はありません。
以上、小田切でした。